こんにちは。
大松矯正歯科クリニックの高 大松(”Dr コウ”)です。
皆さん、お元気ですか?
不正咬合(悪い歯並び)の原因は大きく分けて二つあります。
○遺伝的な原因
○後天的な原因
遺伝的な原因はお父さんやお母さんの遺伝的(家系的)な素因を受け継いでくるものです。
歯の大きさが大きいとか顎の大きさが大きい、小さいなど・・・
親子で顔が似てくるのもこの遺伝のお陰です。
後天的な原因は生まれた後のお口の使い方や習癖(指しゃぶり、爪を咬む等)によって不正咬合が起こることです。
この写真は上下の前歯が咬めないためにご来院された8歳のお嬢様です。
前歯部の開咬(かいこう・open bite)と叢生(そうせい・歯のガタツキ)が認められます。
開咬の一番の原因はアデノイド肥大(咽頭扁桃肥大)による口呼吸によって
舌の使い方が悪く顎骨の成長に影響が出ています。
また、歯の大きさと顎の大きさの不調和からくる歯のガタツキが認められます。
歯の大きさはほぼ遺伝的な要素で決定されます。
人間の体で一番遺伝的な影響を受けるのが、歯だと言われています。
歯の大きさ、歯の形など・・・
顎の大きさも遺伝的な影響を多く受けますが、
生まれた後の使い方(環境要因)によってもかなり影響を受けます。
このお嬢様は
・・・アデノイド肥大から来る口呼吸
そしてその口呼吸による舌癖(ぜつへき)
舌癖から顎の成長不良と成長方向の異常
顎の成長異常からの開咬
開咬からの舌癖・・・
・・・不正咬合を形成する悪いサイクルが出来上がってしまいました。・・・
この様に遺伝的な問題と後天的な問題がからみ合って
悪い歯並びを形作っています。
このお嬢様はまだ成長期の真っ只中です。
不正咬合を形成する悪いサイクルをどこかで断ち切ってあげれば
良い成長、良い歯並びへと自然に整って行きます。
そのお手伝いをするのが、矯正治療です。
現在治療中ですので、近いうちに経過を報告しますね。