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本物のプラス思考は、究極のマイナス思考から

こんにちは。
大松矯正歯科クリニックの高 大松(”Dr コウ”)です。
皆さん、お元気ですか?
最近読んだ本の中に五木寛之さんの『他力』があります。
10年前に刊行され文庫にもなっています。
この『他力』のなかで、一番共感できた部分が表題の『本物のプラス思考は、究極のマイナス思考から』という章です。
巷には何でもかんでもプラス思考で行こうと言う風潮があります。
果たして、このプラス思考だけで問題が解決されるのでしょうか?
僕自信もいろいろと落ち込んだ時に、多くの自己啓発書を濫読して問題の解決策を探してきました。
その中に書かれているほとんどが前向きにプラス思考で行こうというものばかりでした。
いい例が読売巨人軍終身名誉監督 長嶋茂雄さんの究極のプラス思考の生き方です。
しかし、理屈では理解できるのですが、いざ自分が落ち込んでいるときにプラス思考で行こうと心に念じても何も変わりませんでした。
長嶋さんの超プラス思考には実はその裏に隠された弛まぬ努力が隠れていると思います。
また、それをプロ魂で表に出さなかったようです。
五木寛之さんの『他力』の中には以下のように記されています。
これまで言われてきたプラス思考と呼ばれているものは、実は安易な楽観主義であり、漠然とした希望であって、本当に生きる力になるようなものとは思えません。
本物のプラス思考は、究極のマイナス思考と背中合わせなのではないか。
いまはまず、直面する現実、大きな魂の危機を直視することから始めなければならない。
私たちが問われているのは、「人間とは何か」だけを一生懸命に追求することではありません。
「この状況の中でどうすればいいのか」こそが、問われているのです。
たとえば、多額の借金を抱えてどうにもならない状況に陥ったように感じることがあるかもしれない。
しかし、じつはそれはどうにもならない問題ではない、と考える。
自己破産を選択するのもひとつの方法だろうと思う。
人から蔑(さげす)まれ、体面や信用が壊れるかもしれない。家庭も崩壊するかもしれない。それでも、離婚してもいいから、家出してもいいから、人は生き延びるべきだと考えます。
マイナスの勇気、失うことの勇気、あるいは捨てることの勇気。
現実を直視した究極のマイナス思考から、本物のプラス思考が出てくるのです。
『他力』より抜粋
これは五木さんがブッダの生き方を参考にした考えのようです。
西洋的な思想よりも東洋の仏教に根ざした考え方です。
今までプラス思考だけで生きてこようとして、上手く行かなかった人は僕を含めて大勢いらっしゃると思います。
これからはプラス思考の対極にあるマイナス思考に立ち返って足元を見つめ直すのが、
意外と問題解決の近道になるかも知れませんよ!

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