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アンチエージング

抗加齢歯科研究会に参加して1(アンチエージング最前線)

こんにちは。
大松矯正歯科クリニックの高 大松(”Dr コウ”)です。
皆さん、お元気ですか?
昨日、抗加齢歯科研究会の講習会に参加してきました。
抗加齢歯科研究会は抗加齢医学会http://www.anti-aging.gr.jp/の分科会で歯科の分野を中心にアンチエージングを研究する研究会です。
歯科の分野が中心となりますが、アンチエージング全般を理解しないと駄目なので講習会の内容も最近のアンチエージング医療のアップデートを学びます。
最近の知見では 『カロリー制限』がアンチエージングへの最短距離のようです。
老化・エージングのメカニズムは
1、細胞の酸化(活性酸素・フリーラジカルの関与)
2、遺伝的要因(疾患関連遺伝子の関与)
3、ホルモンバランスの変化(成長ホルモン、DHEA、性ホルモンの低下)
から引き起こされます。
特にカロリー制限によって、加齢によって発現が変化する遺伝子の変化を抑制できることが判ってきました。
即ち、最近流行のメタボリックシンドロームを予防できれば老化のスピードも遅くすることができるということです。
日本が世界でも長寿国であるのはその食生活(野菜、魚中心の食事)にも由来しますし、また腹八分という哲学・文化が支えているとも言えるのではないでしょうか!
また、最近ではカロリー制限をしなくても代替品で同じ状況を作る試みも始まっています。
それは、レスベラトロールという物質です。
レスベラトロールは,ブドウの皮や赤ワインそして落下生の皮に多く含まれる成分です。
ポリフェノールの一種で,天然の抗酸化物質です。
レスベラトロールによる変化として
1、インスリン感受性の増大
2、IGF−1レベルの低下
3、MAPKの増大
4、PGC−1αの増大
5、ミトコンドリア数の増加
6、運動機能の向上
7、153のうち144の遺伝子発現の是正
ちょっと難しいですが・・・
フランス人が高脂肪・高タンパク質の食事を取っているにも関わらず、虚血性心疾患(心臓病)の割合が少ない事実が良く知られています。
これはフレンチパラドックスと呼ばれ、ワインを多飲することでこのレスベラトールを摂取しているためだと言われています。
しかし、レスベラトールの効果を出すためには赤ワインを一日一本以上飲まないといけません。
アルコールの耐性が弱い日本人が毎日ワインをこんなに飲んだら健康を勝ち取る前にアル中になってしまいますのでお気を付けください。(笑)
この秋、カロリスジャパンhttp://www.crs-j.jp/index.htmlという組織が発足しました。
カロリスとはカロリー・リストリクションの略で、食事の摂取カロリーを制限することです。
マウスやサルの動物実験では、タンパク質、脂質、炭水化物に加えて必須ビタミン、微量のミネラルなどの栄養分を確保しながら総摂取カロリーを通常の65%程度に落とすことで、寿命が長くなるというデータが得られました。
これは、カロリーを十分に摂取している状態よりもカロリス状態の時に、遺伝子を守り細胞の寿命を延ばそうとする作用=サーチュイン(Sirtuin)と呼ばれる酵素が活性化するためだろうと考えられています。
また、このカロリーを制限した食生活を続けると、「低体温」「インスリン濃度が低くなる」「血液中のDHEA濃度が高くなる」傾向になると言われています。
DHEAとは、
以前ブームを起こした『納豆ダイエット』の関西テレビ『あるある大事典』データ捏造問題。
ことの発端は“DHEAというホルモンにやせる効果があり、納豆を食べるとDHEAが増えるので、健康的にダイエットできる”という内容でした。
最近の研究ではDHEAをサプリメントとして摂取してもあまり効果が無く、
○カロリー制限でDHEA-sの減少が抑制される
○ストレスとDHEAが逆相関を示す
○DHEA-sと唾液分泌量に相関が認められる
が判ってきました。
アンチエージング医学の基本は
『必要なものは摂取する』
『不必要なものは避ける、排出する』です。
アンチエージングというとサプリメントが脚光を浴びてきましたが、
人間はサプリメントだけでは生きて行けません。
適切な食事があって初めてサプリメントの効果が発揮されます。
サプリメントはあくまでも補助的な役目なのでその点をお間違いなさらぬように・・・
アンチエージングを実践するということは
適切な量とバランスのとれた食事
適度な運動
ストレスの少ない社会生活など
結局は生活のバランスをいかに整えて行くかではないでしょうか!

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